熱中症予防に漢方というと意外に感じる方も多いかもしれません。
実は、熱中症予防や夏バテのような不調に対して、漢方が役立つことが実は多くあります。

私は毎年夏になると、

「熱中症のあとから体のだるさが抜けない。」

「食欲がなくて何日も元気が出ない。」

「水分は摂っているのに、なんとなく調子が戻らない。」

そんなご相談を数多く受けています。

そして、そのような方の中には、漢方を飲み始めて

「体が軽くなった。」

「食欲が戻った。」

「もっと早く相談すればよかった。」

と笑顔になられる方も少なくありません😄

漢方というと、「何か月も飲み続けないと効かない」「ゆっくり効く薬」というイメージをお持ちの方が多いと思います。

もちろん、慢性的な体質改善には時間がかかることがあります。

しかし実は、急性の症状を得意とする漢方も数多く存在します。

熱中症や夏バテも、その一つです。

だからこそ今日は、「熱中症や夏バテに漢方が役立つ理由」を、西洋医学と東洋医学の両方の視点からお伝えしたいと思います。

熱中症は、体温をうまく下げられなくなることで起こります。

最初は、

「ちょっと疲れているだけ。」

「少し頭が痛いだけ。」

「今日は食欲がないな。」

そんな軽い症状から始まることが少なくありません。

ところが、数十分〜数時間で急激に悪化することがあります。

東洋医学では、このような状態を「火」の性質になぞらえて考えます。ちなみに火は、一度燃え始めると、一気に燃え広がりますね。

熱中症も同じように進行が早いため、「もう少し様子を見よう」が命取りになることもあります。

★漢方では、外から入ってくる体に悪い影響のことを「暑邪」や「熱邪」と表現することがあります。
まさに外気の暑さによる影響のことなので、昔の人も今の私達と同じように感じていたと思うと納得ですよね!

ここが西洋医学との大きな違いです。

例えば同じ夏バテの漢方でも、

  • 体に熱がこもっている方
  • とにかくだるくて動けない方
  • 吐き気が強い方
  • 下痢をしている方
  • 胃腸が弱く水分をたくさん飲めない方
  • 汗をほとんどかけない方

では、選ぶ漢方薬は異なります。

漢方では、「熱中症だからこの漢方薬」ではなく、「今、その方の体で何が起きているのか」を大切にします。

だからこそ、一人ひとりに合った処方を選ぶことができるのです。

「漢方は長く飲まないと効かない。」

これは半分正しく、半分は誤解です

もちろん、何年も続いた体質改善には時間が必要です。

一方で、夏バテのように急激に現れる症状に対しては、比較的早い段階で改善を期待できる処方も少なくありません。

実際にご相談いただいた患者さんからも、次のような喜びの声をいただいております。

  • 「昨日まで喉を通らなかった食事があっさり食べられた」
  • 「仕事に行けるくらいまで体調が回復した」
  • 「だるさが思ったよりも早く和らいだ」

体質に合った処方を行うことで、早い方では2日ほど、多くの場合でも1〜2週間程度でこのような変化を感じていただけます。

もちろん効果には個人差がありますが、漢方にはこうした一面もあることを、多くの方に知っていただきたいと思っています。

漢方のお話をしていますが、私は薬剤師として、何よりも大切なのは「命を守ること」だと考えています。

次のような症状がある場合は、漢方よりも医療機関での治療を優先してください🚑!!!

  • 強い頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 水分が飲めない
  • 強い倦怠感
  • 冷やしても改善しない

さらに、

  • 意識がもうろうとしている
  • 呼びかけへの反応がおかしい
  • けいれんしている
  • 自力で歩けない
  • 高体温(40℃前後)

このような場合は、迷わず救急車を呼んでください。

熱中症は命に関わる病気です。

漢方は重症の熱中症に代わるものではありません。

だからこそ、「受診すべき時は受診する」。

そのうえで、軽症や回復期のつらい症状を支える方法の一つとして、漢方が役立つことがあります。

★「救急車を待つ間の備えになる漢方薬がある?」💡
救急車を待つ時間は、とても不安で長く感じるものですよね。昔から「もしもの時のお守り」として大切にされてきた生薬に「牛黄(ごおう)」があります。牛黄は、伝統的には意識がぼんやりする、急な体調変化などの際に用いられてきた貴重な生薬です。製品によっては、水がなくても口に含んで服用できるタイプもあり、昔の人の知恵が詰まった存在といえます。
ただし、意識がない状態や、けいれんを起こしている最中は、誤嚥の危険があるため無理に口へ入れないでください。また、急な意識障害・けいれん・胸痛・呼吸困難などがある場合は、牛黄を試すより先に救急要請を行うことが大切です。

「備え」として知っておくこと。
それが、いざという時の安心につながります🌿

東洋医学では、

  • 汗をかきにくい(津液不足:しんえきぶそく)
  • 潤いが不足しやすい(陰虚:いんきょけいこう)
  • 体に熱がこもりやすい(実熱:じつねつ)
  • 胃腸が弱い(脾虚:ひきょ)         など

こうした方は、熱中症や夏バテになりやすい傾向があると考えます。なんとなくイメージはつくのではないでしょうか。

そして、イメージだけでなくこのように言語化することで対策もとれるというものです☝

毎年同じように体調を崩してしまう方は、単なる暑さだけではなく、ご自身の体質も関係しているかもしれません。

普段の生活では、水や麦茶で十分なことがほとんどです。

一方で、

  • 炎天下での作業
  • 長時間の屋外活動
  • 激しい運動
  • 大量の発汗

があった場合は、電解質を含む飲み物が役立ちます。

ただし、スポーツドリンクは糖分が多いものもあり糖尿病のリスクを高める場合があります。

毎日大量に飲むことはおすすめできません。

また、経口補水液は脱水時の水分・電解質補給を目的とした飲み物です。

普段から飲み続けるものではありません。

また、胃腸が弱い方は、一度に大量に飲まず、少しずつこまめに飲むようにしましょう。

私は西洋医学を学び、薬剤師として多くの患者さんと関わってきました。そのうえで、漢方相談にも携わるようになり、改めて感じたことがあります。

それは、「漢方だからこそ力になれる場面がある」ということです。

もちろん、漢方は万能ではありません。

しかし、西洋医学だけでは十分に対応しきれない「だるさ」「食欲不振」「ほてり」などに対して、患者さんが笑顔を取り戻す姿を何度も見てきました。

だから私は、「漢方は長く飲まないと効かない」「効果が弱い」というイメージだけで選択肢から外してしまうのは、とてももったいないと感じています🥺

※念のためお伝えしますが、漢方薬は第二類医薬品です。

Fuwari薬局では、薬剤師が現在の症状だけでなく、普段の体質や生活習慣まで丁寧に伺い、一人ひとりに合わせたご提案をしています。

「毎年夏になると体調を崩す。」

「夏バテが長引いてしまう。」

「熱中症のあとから、なかなか元気が戻らない。」

そんなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください😊

暑い夏を乗り切るために大切なのは、「我慢しないこと」です。

必要なときには医療機関を受診し、そして、ご自身に合ったケアの一つとして漢方という選択肢も知っていただけたら嬉しく思います。

※漢方相談の流れについては⇒コチラ

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