過敏性腸症候群(IBS)で弱気にならないで!
IBSは命には関わらずともQOL(生活の質)が落ちてしまう疾患です。私もIBSだったので、ここは身をもって実感しています。
おなかが気になって友達とご飯が楽しく食べられない、おなかが痛くなるので電車に乗るのが怖い、好きなものがなかなか食べられない・・・。このような経験を何度も何度もすると、「おなかが痛くなったらどうしよう」という気持ちが四六時中つきまとうようになります。こうなってくると行動に制限がかかってきて、様々なものをあきらめたり、挑戦をやめたり、気持ちも沈んでしまいますよね。
さらに、病院では問題ないと言われ、気の持ちようだと言われ、下剤などの対症療法の薬を渡され途方に暮れてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、漢方の出番です!
私はこのような方にこそ、漢方での治療をお勧めしたいのです。なぜなら、自分が漢方でとてもラクになったからです!考え方は病院の治療とは異なりますが、だからこそ違う治り方が期待できます。
病院の薬も最近はとてもよく効くものが出てきていて、その薬たちに救われることも勿論あります。比較的新しい薬であるリンゼスは、痛覚にもアプローチができる下剤でとても画期的だと思います。ですが、残念ながら根本治療ではないのです。できるなら根本治療をして自分の腸を強くしていきたいですよね!
IBSの分類
IBSの西洋医学的な病態は、大きく3つに分類されています
※参考文献『IBS(過敏性腸症候群)を治す本―IBSの治療はカンタン!』水上 健著(国立病院機構久里浜医療センター 内視鏡部長)
- 下痢
- 便秘型
- 便秘下痢交互型
さらに、ストレス性、胆汁性、弛緩性、痙攣性、腸活形態異常型と細かく分かれます。
漢方では、さらにもっと細かく分類し、全身のお体の状態も確認していきます。便秘だ下痢だと言ってもみなさん決して同じ状態ではないですからね。
例えば、お腹が痛くなる人、便がコロコロ硬い人、ガスがよく出る人、便意がない人、便秘が主だが下痢もある人、食後に下痢をする人、油ものを食べたら下痢する人・・・などなど。
漢方では全て異なる薬を使います。
私の漢方治療では、細かな症状を漢方薬剤師が十分な時間をかけて探っていきます。ぜひ、過敏性腸症候群でお困りの方は一歩踏み出していただければと思います。