花粉症には実は「段階」があることをご存じでしょうか。
花粉症の段階は、サラサラの鼻水やくしゃみから始まり、鼻づまりや副鼻腔炎へと進んでいくことがあります。
花粉症の薬を飲んでいるのに症状が悪化する方は、この花粉症の段階が進んでいる可能性があります。

街を歩いていると、

あちこちで「くしゃん、くしゃん」というくしゃみの音が聞こえてきます。

調剤薬局での勤務経験上、
花粉症の症状は2月中旬頃から相談が増えることが多いです。

西洋医学では、花粉症は症状が出る少し前、または軽いうちから治療を始めることが重要とされています。

一方で、花粉症の免疫療法(舌下免疫療法など)は花粉シーズン中には開始できないため、注意が必要です。

しかし実際に私が調剤薬局で見てきた現場では、

  • 花粉症の薬を飲んでいるのに悪化する
  • 抗ヒスタミン薬を飲んでも鼻づまりが治らない
  • 花粉症が副鼻腔炎にまで悪化する

このような方も少なくありません。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

今回は、花粉症の段階と、悪化しやすい体質を東洋医学の視点から解説します。

花粉症の症状は、実は段階的に悪化していくことが多いです。

・サラサラした鼻水
・くしゃみ
・軽い鼻のムズムズ

この段階では、まだ炎症は強くありません

・鼻水が少し粘つく
・鼻づまりが出始める
・目のかゆみ

ここから炎症が強くなり始めます

・強い鼻づまり
・鼻水が粘る
・頭が重い
・目の強いかゆみ

鼻の炎症がかなり強くなっている状態です。

・においがしない
・顔が痛い
・副鼻腔炎
・慢性的な鼻炎

この段階では、花粉症が慢性炎症へ進んでいる可能性があります。

花粉症が悪化しやすい人には共通点があります。

キーワードは「炎症」です。

東洋医学の視点では、次のような生活習慣や体質をお持ちの方は炎症を強めやすいと考えられます。

花粉症を悪化させやすい習慣や体質

  • 辛いものをよく食べる
  • 脂っこい食事が多い
  • ストレスが多い
  • 怒りっぽい
  • 慢性的な疲労
  • 胃腸が弱い
  • 脱水傾向

このうち脱水傾向の方(高齢の方に多い)というのは、体の炎症を消すための水分が足りず炎症が強くなりやすい傾向があるということです。

花粉症の治療でよく使われるのが抗ヒスタミン薬です。

抗ヒスタミン薬は

・くしゃみ
・鼻水

を抑える作用があります。

しかし薬理学的に見ると、抗ヒスタミン薬には体の粘膜、つまり鼻腔を乾燥させる作用もあります。

炎症が強い状態で鼻が乾燥すると、

  • 鼻水が粘る
  • 鼻づまりが強くなる
  • 鼻炎が長引く

という状況になることがあります。

そのため、花粉症の炎症が強い段階では抗ヒスタミン薬だけでは不十分なこともあります。

最新の治療では、重症オマリズマブ(ゾレア)という注射薬が、重い花粉症の方に使われることもあります。
アレルギー反応の原因となる「IgE」という物質に直接作用し、花粉による強い症状を抑えます。
アナフィラキシーショックという重篤なアレルギー反応が発生するリスクがあるため医療機関でのみ投与可能ですが高価です。

炎症が強くなった花粉症では、ステロイドが使われることもあります。

鼻スプレーのステロイドは比較的安全ですが、効かなくなるという方も多くお声を聞いています。

ステロイド点鼻薬のよくある副作用
・鼻血
・鼻の乾燥
※実はこれ私も経験済みです。連用しすぎもよくないですね。

ステロイド点鼻薬のよくある副作用
・眼圧上昇(緑内障の原因になることがある)
・感染症の悪化
・白内障(長期使用)

漢方では、花粉症を「バリア機能の低下」と考えることがあり、皮膚や粘膜の防御力を「衛気(えき)」と呼びます。
このバリア機能を高める働きを「発表(はっぴょう)」といいます。
よって、花粉症の漢方治療では、この発表作用(バリア機能)を整えることが重要になります。
これを踏まえた上で、炎症を抑えたり胃腸を整えたりといった段階的な治療を行っていきます。

しかし、漢方だから全て体に優しいわけではありません。心臓が弱かったりする方には向かない場合がありますので、漢方専門薬局でのご相談をお勧めいたします。

段階が初めの方の方であれば、ある程度即効性をもって効果を実感できると思います。私はすぐ飲むので1服で効果を得られます。
しかし、炎症がじわじわと進行している方であればそれだけ期間も要することは言うまでもありませんね。

花粉症の漢方というと「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし実際には、花粉症に使う漢方は10種類以上存在します。

一例ですが、

  • 小青竜湯
  • 越婢加朮湯
  • 麻杏甘石湯
  • 辛夷清肺湯
  • 麻黄附子細辛湯

など、体質や炎症の段階によって選びます。

そして、場合によっては2種類〜3種類の漢方を併用する必要もあります。

ここまで読んでいただくと、お気づきの方もいるかもしれません。

花粉症は早く対処するほど炎症が早く消えるということがわかると思います。

逆に、

・副鼻腔炎
・慢性鼻炎

まで進んでしまうと

  • ステロイド
  • 抗生物質

などが必要になる場合もあります。

抗生物質は感染症治療に重要ですが、腸内細菌にも影響を与える可能性があります。

そのため、花粉症は悪化する前のケアがとても重要なのです。

厚労省および環境省から「花粉症予防行動に関する普及啓発について」の記事が出ています⇒コチラ

花粉症は単なるアレルギーではなく、

  • 疲労
  • 胃腸の弱さ
  • 慢性的な炎症

などの影響を受けやすい病気でもあります。

そのため、花粉症を繰り返す方は体質から整えるケアが重要になることもあります。

Fuwari薬局では、花粉症を

  • 体質
  • 生活習慣
  • 炎症の段階

などを含めて総合的に考えながら漢方と生活改善の両面からサポートしています。

「花粉症の薬を飲んでも改善しない」

「毎年花粉症がひどくなる」

そのような方は、体質からのケアを考えてみるのも一つの方法かもしれません。

※漢方相談の流れについては、こちらで詳しくご紹介しています。

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