うつのつらさ

なんだかやる気が起こらない、物事がどうしても肯定的に考えられない、食欲がない、眠れない、焦りばかり強いのに体が思うように動かない・・このように、うつ症状は多岐に渡り生活の質を落としてしまいます。

さらに、感情のコントロールがどうしてもうまくいかない、周りにも迷惑をかけてしまう、つらい、消えたい・・そういった感情に飲み込まれているのでないでしょうか?

うつになると、自分に対しても否定的になり「私が弱いからだ」「私がもっと頑張らないと」「こんなんじゃダメだ」といった気持ちがわいてきます。このような気持ちなるのはある意味当然なんです。なぜ当然かと言うと、脳がそういう状態になってるからです。

脳の状態

よく言われているのは「セロトニン不足」です。このセロトニンの利用効率を上げるのが抗うつ薬という言われているものです。が、セロトニンの絶対数を増やしているわけではないので中止したらすぐにまたつらくなってしまいます。つまり、体が回復しているわけではないのです。

セロトニンを作るためにご自身でできることもあります。日光浴をしたり、栄養バランスのよい食事をとったり、運動したり。でもこれ、うつの時にできますか?日光浴くらいならなんとかできると思いますが、うつの時は光を見るのもつらい時がありますよね。

うつの時は本当におつらいと思うので、適切な機関に頼っていただきたいと心から思います。私たちもその受け皿です。

漢方で考えるうつ

うつは頑張りすぎた後に起こるので漢方でも気や血の不足と捉えます。しかし、ただ単に気や血を補うだけの治療ではやはり安易な考えだと思います。うつでもみなさん全員が同じ状態ではありません。胃腸のケアが必要な方もいらっしゃいますし、血流のケアが必要な方もいらっしゃいます。ここで重要なポイントは、ご自身の回復の力を高めることができるのは漢方薬の強みであるということです。抗うつ薬を服用していても、併用することで回復が早くなったりします。お一人おひとり体全体の状態を丁寧に聞き取りしてから栄養指導とともに漢方薬をお出しさせていただきますのでご安心ください。

うつの時ほど、人に頼れなくなります。でも、それだとご自分がかわいそうです。「つらい」という気持ちは事実としてあるのでそれはしっかり認めて下さいね。性格ではなく「脳の病気」なのですから。病気なので誰かに頼ることは間違っていません。そのために私たちがいます。

カウンセリングではお話を聞くことに重点を置いています。ぜひ、お話だけでも聞かせていただければと思います。